最澄・空海以前にも、仏教僧による憑依呪術は行なわれていました。
おそらくその最も古い例は『日本霊異記』下巻に載る永興の狐落としでしょう。
ただし、永興は「呪するときには癒え、即ち退けば病を発す」といった一時的な効果しかあげることができず、結局病人を死なせています。
永興の呪法がどのようなものだったかは不明だが、正統密教の伝来以降の愚きもの落としは五壇法をもって最高のものとする。
五壇法は、不動・降三世・軍茶利・大威徳・金剛夜叉(または鳥枢沙摩)の五大明王をそれぞれ本尊とする五つの修法壇を連ねて行なうものです。
高僧と讃えられる僧が五人顔をそろえ、同時に修法を行なうのであるから、そのさまは壮観なものであったと思います。
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